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登山、温泉、読書の記録、グルメなことなどを書いていくブログです。

【読書】指の骨

外は暑いですね、、、

夏風邪で喉が痛い&猛暑のため家に退避している私です。

最近、読んだ本『指の骨』について書いてみたいと思います。

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この本を手にとったきっかけ

著者は高橋弘希さんという方です。

第159回芥川賞を『送り火』という作品で受賞されたことがテレビで放送されておりまして、『送り火』という本はどういう本なのかなと調べていたところ『指の骨』という本にたどり着きました。

 

著者の方について

1979年12月生まれの38歳の方です。

青森県十和田市出身、文教大学文学部出身です。

『指の骨』で第46回新潮新人賞を受賞されました。

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独特な雰囲気の方ですね。

 

この帯が印象的です。

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あらすじについて

この帯にも書いてありますが、なんとなく「野火」を連想させるような。

しかし38歳の方が書かれたとは思えないような語り口でした。

 

太平洋戦争中の南方戦線(おそらくニューギニア)が舞台。

20万人投入されて、2万人しか戻ってこれなかった。

そんな戦場です。

 

いわゆる戦争小説や戦争映画で描かれるような血湧き胸躍るような戦闘の場面はほとんど描かれていません。

「主人公」が戦闘で負傷してからの「野戦病院」でのシーンが主に描かれており。

野戦病院で死んでいった名もなき兵士達の行動や死に様が淡々と描かれています。

 

なんとなく「指の骨」というタイトルから連想できていたけれども。

当時の日本軍の兵士達は戦友が戦死すると指を切り落して指だけ荼毘にふします。

本当は全身を荼毘にふして内地に返してあげたいのですが、過酷な戦場においてはその余裕すらもありません。

せめて指だけでも内地の遺族に返そうとするのです。

当時、戦場では全身を荼毘にふせない場所は多々ありまして。

過酷な戦場であればあるほど、戦死して届いた白木の箱を遺族が開けてみると現地の石が3つ入っていたなんていうことがよくあったそうです。

 

主人公は負傷により戦線を離れて野戦病院で療養します。

その傷が治りかけた頃に連合軍の反撃で他の衰弱兵達と共に迫りくる敵から逃れるためにジャングルの中を避退します。

食料が尽きると隊から離脱(死んでしまう)してしまう者も現れ、医薬品が尽きると軍医も自殺してしまいます。

 

敵軍から逃げ回るうちに、いつしか飢餓との戦いに陥って、家族の元に届けるために切り落した戦死した戦友の指の肉を食べようとする仲間の行動などの数々の極限の状態。

現代の日本では人の命は地球より重い。

しかし、戦争では命が廉価販売されてしまう。

淡々とリアルに描かれていきます。

 

まとめ

実際に戦争に行っていたのは、自分の年代でしたら祖父の年代ですね。

自分とさほど歳が遠くない方が書かれたとは思えない小説でした。